1. 人が抱える問題点

さて、皆さんは自分のことを理解していないように私には、見えます。

私のところに相談しに来られる人は健康上の問題を抱えていたり、金銭的、経済的問題を抱えていたり、人間関係や家族の問題を抱えています。

自分がやりたい事が解らない。ということであったり、または、自分がなぜそのような行動に出たか理解できないということが多くの場合のその人たちが抱える問題点です。

そのようなことに時間を取られて本来の自分の人生を楽しめていないのです。

一番身近なはずの自分のことを理解できないというのは、非常に愚かなことです。

これは、一言で言えば、皆さんが、ひとえに勉強不足であるということが原因だと言えます。

人の心の構造というのは複雑ではありますが、同時にシンプルなのです。

勉強さえすれば、解るようになります。誰の心の構造も同じ構造になっているのですから。

 

2. カウンセリングの基本、心理学とは?

ですから、皆さんの為に、カウンセリングの基本になる心理学について説明をします。

心理学というのは、英語で言うと「Psychology(サイコロジー)」と言います。

「Psychology」の「Psych(サイキ)」とはギリシャ語 の「Psyche(プシュケ)」から来ています。

「Psyche(プシュケ)」は「魂・霊」という意味を持っています。

「logy」は「logos(ロゴス)」=「言葉・意味・理論」です。

もともと、魂や霊といったことは、宗教であったり、哲学が取り扱っていたテーマでしたが、心理学の父と呼ばれるヴントによって人間の心を客観的に見ていく学問として心理学が確立されていったのです。

心理学は、人間の心を学ぶことです。

人間の心というのは、通常、客観的に見られないものです。

しかしこの心理学の確立によって人間の心の不思議な仕組みを理解することが出来るようになったわけです。

ですから、心理学を学ぶことにより人は自分自身のことも他人のこともよく解るようになるのです。

 

3. カウンセラーという職業とは?

この心理学をよく理解してその知識を使って仕事をする専門家として、カウンセラーという職業があります。

カウンセラーというのは相談に乗る人。

助言をする人ということです。

このカウンセリングというのは、一般的に言うと、「相談する」ということが中心となっており心の安らぎであったり、癒しを得られることを重要視されています。

病気を治すことや解決策を導き出すことは、治療の側面を持つものは心理療法と呼ばれるものです。

と言うことからすると、私が行っているカウンセリングというのは一般的なカウンセリングという枠を大きく超えているわけですが、
その内容についてはいずれお話することがあるかもしれません。

いずれにしても心理学は人の心を健全にしていくために必要な学問です。

カウンセラーにならなくても、人の相談に乗ることがなくても、自分自身の心を健全に保つためには、心理学は皆さんが知っておくべき知識の一つであることが間違いありません。

心理学を知ることによって、人の見方、起こった出来事の見方、人生の見方が変わり、結果として、人生そのものが変わっていくきっかけになっていくのです。

 

4. 心理学の歴史とは?

私は、人間というものに関心があり過去に心理学も学んできました。

それは、人を知るということに大変役に立ちましたし、今の私のカウンセリングの確立に多少は影響を与えていますがそれが全てではありません。

何故なら、今からお話しする心理学というのは時代を経て、研究がなされどんどん進化しているからです。

ごもっともなことではありますが、真実であるかというとそうであるとも言えますし、そうでないとも言えます。

この心理学に固執してしまうと真実が見えなくなることもあるのです。

しかし、知っているのと知らないのとでは大きく違います。

ですから、簡単に心理学の歴史を説明します。

 

5. 心理学の歴史

 

フロイト

ジークムント・フロイト(1856-1939
オーストリア帝国生まれ
心理療法の創始者

 

東洋では既に確立された概念だった「無意識」を、西洋では初めて提唱した。

まず、心理学の歴史はそれほど長くはありません。

19世紀後半に確立されました。

最初の提唱者が前回も登場しましたヴントです。

その後に、現れたのがみなさんも名前くらいは聞いたことがあるでしょう。フロイトという心理学者です。

彼は初めて、人間の内面に着目したと言われています。

内面というのは、つまり、人の無意識です。

この「無意識」という概念は、東洋では既に確立されていましたが、西洋ではこのフロイトが始めて提唱したのです。

この「無意識」を意識化することで治療に役に立つと考えたのです。

フロイトは、「心」は「意識」「前意識」「無意識」の3層からなると考えました。
「無意識」とは、通常は自分では意識できない心の領域のことを言います。

「前意識」は「意識」と「無意識」の中間的な部分を指します。

直面したくないことや心的外傷などが意識から締め出されて(抑圧)、無意識に溜められていくのです。

無意識が表面化するものには3つあります。

夢、失錯行動、病気です。

 

フロイトの夢判断

フロイトを皆さんがなぜ知っているかというと概ね、「夢判断」ということでご存じでしょう。

無意識の中に蓄積したあなたが抑圧した意識が「夢」として現れるのです。

簡単に言うと、どんな夢を見たかによってあなたの「無意識」に何があるかを判断するわけです。

例えば、夢に蛇が現れたから男性に関係があることが無意識の中にあるのだとか、水に落ちる夢は誕生を表しているのだといったようなことです。

皆さんの中にも、自分が見た夢の分析をした経験がある人も多いでしょう。

次に、失錯行動ですが、例を挙げると

普段は、決して約束は忘れないのに何故かその人との約束を忘れてしまっていた、という現象から
実は、あなたはその人と会いたくなかったと分析をするわけです。

自分が、ついうっかり、なぜかしてしまった言動のなかに、自分の無意識を見るのです。

皆さんにとって、このようなことは今となっては当たり前に感じるかもしれませんがフロイトの時代はそうではなかった訳です。

 

病気からのメッセージ

そして、無意識が病気に現れる場合ですが病気はメッセージを送ってくれていると言えます。

病気は、外的な要因で起こるのではなくて意識はしてこなかったけれど、大事なことを忘れてしまっていること、心身共に、バランスが崩れた時に病気がメッセンジャーとして現れるという考え方です。

他にも、フロイトは人間の心理について提唱したのはこれだけではありません。

無意識という人間の心の内側に着目し研究を重ねた、彼の功績は大きいのです。

心理療法の礎を築いたのはフロイトなのです。

自分の心の内側を客観的に見る癖をつけるためには、初歩的ではありますが、非常に役に立つ物の見方だと言えます。

 

人の心というのは、実際は目に見えません。

目には見えないけれど、その人が発する言葉や行動によって、その人の心の状態を読み解くこともできるのです。

人は、誰か人と関わって生きています。

必ず、人間関係というものが発生します。

その中で、接しにくい人がいたり、子供や生徒が言うことを聞かない。

職場で仕事がうまくいかない。

等といった人間関係のストレスや漠然とした不安をというものに悩まされている人が非常に多いのです。

しかし、その人間関係のストレスを人の心の仕組みを学んで解決しようという人はなかなかいません。

人間関係に悩みは付き物です。

人の心の仕組みを理解できれば、対処法も解ります。

より良い人間関係を築くためにも人の心の仕組みを学ぶことは非常に有効なのです。

 

リビドーについて

フロイトの発達論は性的なエネルギーを基本としていました。

「精神活動の根源は性的な、本能的エネルギーである」 と述べているのです。

彼は、「性的、本能的エネルギー」=「リビドー」によって私たちは突き動かされていると提唱しました。

しかし、これを批判したのが、後に紹介するユングであり、ユングとフロイトと並んで心理学者として有名なアドラーです。

 

防衛機制

人は、生きているうちに様々なストレスに苛まれることがあります。

人の心は、生きていくために様々な作用があります。

フロイトが説いた理論の中で防衛機制というものがあります。

防衛機制とは、私たちの心を守るものです。

心の安定を図るために自分を守ろうとする無意識の行動のことです。

日常生活の中で、心理的に不安になったり緊張する場面だったり、脅かされたりする時に無意識に自分も守ろうとします。

これは、決して悪いことではなくて、そのことによって心理的にバランスを取ろうとしているのです。

多くの人が日常的に無意識にやっていることがほとんどです。

しかし、これも度が過ぎると病的になってしまいます。

ですから、自分で気が付かなくてはいけないのです。

自分が鎧を着ていることに気付く必要があります。

防衛機制の例としては、置き換え、同一化、退行、反動形成、昇華、抑圧、反転、合理化、投影、否認、知性化といったものがあります。

全てを説明すると長くなりますので簡単に説明します。

 

●「置き換え」というのは、自分が抱えている欲求を代替えしているということです。

例えば、自分が今日、友達に無視された。
それを家に帰って家族に八つ当たりをした。
ということです。本来であれば、
無視した友達との関係で解決すべきことです。

 

●「同一化」というのは、相手と自分の境界が曖昧になる状態です。

好きなアイドルと同じ持ち物を持ちたい。ですとか、髪型やメイク方法をするといったようなことです。

 

●次に、「退行」は、自分が未熟だった頃、昔に戻るということです。

甘えてみたり、赤ちゃん返りをするような状態です。

「反動形成」というのは、自分が思ってもいないことを言ってみたりすることです。

苦手だと思っている人に、、親しげにしてみたり、逆に、親しくしたいと思っているのによそよそしい態度を取ってみたりということです。

 

●「昇華」とは、そのままストレートに満たしてしまうと周囲や社会から受け入れられないことです。

例えば、性欲というのはいつでもどこでも満たせるようなものではありません。

それを抑圧して、別のエネルギーに変えていくのです。

例えば、スポーツで活躍することで魅力を周囲に見せるといったようなことです。

 

●「抑圧」は、不快な感情、怒り、嫉妬などの否定的な感情や願望を抑えこんでしまうことです。

自分の意識から、無意識に押し込めてしまうことです。

 

●「反転」は、相手に向かうはずの感情や欲望が自分に向かっていくということです。

本当は、周りにも原因があるのに、自分を責めてしまうことに繋がります。

 

●「合理化」というのは、自分の行動とか考えを理屈によって、正当化していくものです。

イソップの話の中で、キツネがブドウを食べたいのだけれど、食べれないといった時に、「あのブドウはすっぱくて食べられないものなのだ。

だから取っても仕方がないのだ」と正当化するといったことを指します。

 

●「投影」は、自分があの人が嫌いと思っているのに相手が自分のことを嫌いだと思っていると捉えることです。

自分を相手に投じるということです。

 

●「否認」という非常に困難な状況なのに大したことがないと認識してしまうことです。

大きいことが起こっているのに過小評価しています。

例えば、がん患者さんはがんにかかっているのに、これはがんじゃないと思いたい。

もう治ったと思いたい。という状況です。

 

●「知性化」というのは、自分自身の、欲求、感情を直接体験するのではなくて論理や知識で表現することを言います。

「あなたのこと嫌いやねん」と直接言うのではなく、理屈や知識を並べ立てて相手を説得させようとすることです。

こういった行為は、ストレートにそのまま受け止めるとよく解らないことであっても、ゆがんだ結果、無意識がこうして出てきているんだとわかるのです。人間の弱い部分、愛すべきところが見えてくるのです。

自分の防衛機制を振り返ってみて批判するのではなく、まず受け入れてみてください。

自分がこうやって自己防衛しているんだなぁと思うだけで実際は、

どうなのか分からないが、相手は相手で自分のことを守っているんだなということがわかるのです。

そうすれば、人への理解というのが一層深まってくるかもしれませんし現象に振り回されにくくなるのです。

 

転移とは?

人は、日常生活の中で「無意識に」何かをすることが非常に多いのです。

私には、到底考えられないことですが、
無意識に、歯を磨き、
無意識にご飯を食べ、
無意識に仕事をし、
無意識に言葉を発します。

意識をしていないということです。

どれほど、多くの時間を意識なく過ごしているか、それは全く信じられないほど多いのです。

さて、フロイトが提唱したものの中に「転移」というものがあります。

これは、その人が幼少の頃にその人にとって重要な人物多くの場合はご両親ですが、祖父母に育てられた場合は、祖父母。

もしくは、両親よりも兄弟の方が大きな影響を受けてきたという人もいるかもしれません。

いずれにしても、過去に重要な関係にあった人物に対して抱いていた感情を今になって他者に対して抱いてしまうこと。

これを転移と言ったのです。

例えば、フロイトの場合ですが、彼は非常に厳格な人だったと言われています。

つまり、父親っぽい雰囲気を持っていたと予想できます。

そうするとフロイトのところに来たクライアントには幼少時に自分の父親に抱いていた感情、それが解消されていなくて、大人になってもずっと持ち続けている感情があるのです。

それは、怒りかもしれませんし、悲しさかもしれませんし、寂しさかもしれません。

そういった父親に対して抱いていた感情をフロイトに対して抱いてしまうことがあるのだということです。

これは、必ずしも男性だから父親のこと女性だから母親のことを思い出すというわけではありません。

状況によって、これは母が言っていたことだ。

とか。

これは父が言っていたことだ。

ということを思い出し、その時に持った感情をまた、抱いてしまうのです。

また、これは、お互いの関係性がクライアントとカウンセラーという関係性であった場合のことですが、カウンセラーが過去に自分に重要な関係を
持っていた感情を同様にクライアントに抱く場合を逆転移と言います。

この転移も逆転移も起こると、状況を複雑化すると言われています。

ですから、客観的に見た時、「今転移が起こっているな」と認識をしてカウンセリングやセラピーを進めていく必要があるのです。

場合によっては、この転移を逆手にとって治療を進めていくということも出来るのです。

転移には陽性の転移と、陰性の転移があります。

陽性の転移というのは尊敬の念や愛情であったり、肯定的な感情で、陰性の転移というのは否定的な感情です。

陰性の転移の時の方が問題が起きやすいと言えます。

しかし、ネガティブなものだけではなく一見ポジティブに見えるようなものであってもその愛情が、甘えや依存心に繋がる場合があるのです。

こんな時、「お父さんは宿題を手伝ってくれたので先生も助けてくれますよね。ありがとうございます。」

といったようなことが起こりえるのです。

これは好ましくない状況です。

ですから、人と人との関係の中にはこういったことが起こりうるということをよく理解したうえで相手と関わる必要があるのです。

これは、カウンセラーとクライアントの間にのみ起こることではありません。

日常生活の人間関係においても起こるものです。

例えば、父親に抱いていた感情を会社の上司に抱くかもしれません。

過干渉にかかわっていた母親に抱いていた感情を手取り足取り教えてくれる会社の先輩に抱くかもしれません。

自分が日々抱く感情や、行動の奥にある無意識を認識する必要があります。

自分の無意識に気付くためにも引き続き心理学を学び、職場や家庭での人間関係だけでなく、自分の認識を改める必要があります。

 

 

 

ユング

カール・グスタフ・ユング(1875~1961)スイス生まれ
精神科医・心理学者
分析心理学(ユング心理学)の創始者

 

ユングの生い立ち

ユングは父親が牧師だったこともあり、神、神秘など宗教的なもの、スピリチュアル的なものを身近に感じて育ってきました。

しかし、「神とは?」という問いに対する父の答えに納得ができず父に失望したのです。

一方、彼の母親は温かみのある女性だったようです。

霊力が強く、スピリチュアルなことを話す女性だったそうです。

父母の夫婦仲は余り良くなくユングは、孤独を好むようになるのです。

 

ユングは子供の頃に「自分の中には2つの人格がある」と感じていたと述べています。

一つは、両親の息子としての自分。

これは一般的な子供としての自分です。

もう一つは大人としての自分です。

疑い深く、簡単には人や物事を信頼しない。

世から離れている、自然を愛するといった特徴があった訳です。

 

フロイトとの関わり

その後、多感な19歳の時にフロイトの「夢判断」に感銘を受けて、フロイトにファンレターを送り、そのファンレターに感銘を受けたフロイトとの間で文通が始まったのです。

フロイトは非常にユングに信頼を置いていましたが、以前に説明したように考え方の相違で訣別することになります。

ユングは心のことを探求する立場として自分の心のうちをオープンにしていましたし、フロイトにもそれを望んでいました。

しかし、フロイトは、自己開示をしませんでした。

フロイトは常にパーソナルより権威を優先していました。

また、夢分析の解釈に納得がいかなかったのです。

やがてユングはフロイトに幻滅していきます。

後に、ユングが私たちを突き動かすのは性的なものだけではないもっと深いものがあるということを提唱し、『リビドーの変容と象徴』を発表すると、フロイトはユングに絶縁状を突き付けるのです。

そうやって、ユングはフロイトから離れてユング心理学というものを確立していくのです。

 

フロイトとユングの解釈の違いとは?

ある解釈の違いで自身も師と仰いでいたフロイトと袂を分かつことになったのです。

原因は「リビドー」の解釈の違いです。

「リビドー」という言葉は日常生活で聞くことはまずないでしょう。

基本的には精神分析学で用いられる専門用語です。

リビドーとは人間の性本能を発現させるに必要な力あるいはエネルギーです。

ラテン語では強い欲望を意味しています。

私達人間が生きていく上で必要不可欠となるエネルギー源です。

欲望と言っても食欲や性欲、または睡眠欲求も含まれます。

私たちが生きようとするエネルギーそのものと言っても良いでしょう。

リビドーがなければ私達は幸せを感じることができませんし、あるいは無気力になります。

このリビドーをコントロールすることで、私達の人生は実りが出るのです。

フロイトの発達論は性的なエネルギーを基本としていました。

「精神活動の根源は性的な、本能的エネルギーである」 と述べているのです。

彼は、「性的、本能的エネルギー」=「リビドー」によって私たちは突き動かされていると提唱しました。

しかし、これを批判したのがユングでありユングとフロイトと並んで心理学者として有名なアドラーです。

もちろん、性的、本能的エネルギーは大切だが私たちが突き動かされるのは、それだけではないというのがユングの主張だったのです。

 

心理テスト

さて、心理学と聞けば何を連想しますか?

一般的によく耳にするのは心理テストです。

心理テストをすれば、その人の心の傾向が分かるというようなものです。

心理学は人間の心の動きを研究する学問です。

心理学というのは、前回ご紹介したフロイトも含み多くの学者によって研究されてきましたが、まだまだ、人の心というのは解明されているとは言えません。

人の心の仕組みを知ることができれば自分自身を理解することに繋がります。

ですから、今もなお心理学を学ぶ人は多いのでしょう。

 

分析心理学

彼の提唱した心理学は分析心理学と呼ばれます。

彼は、心であるとか魂というものの本質的な部分に迫った心理学者と言えます。

彼は魂の持つ豊かさ、生命力、神秘性に着目をしたのです。

ユングもまたフロイトと同様に無意識について説いていますが、フロイトと相違する点があります。

フロイトは無意識を「心のごみ箱」と称して、人の見たくない否定的な部分を抑圧して押しやって心のごみ箱に収めておくというように無意識を説明をしていました。

一方、ユングは無意識を宝の山と見ていたのです。

ユングの分析心理学においては、人間の心における無意識の領域は、フロイトが提唱した個々の無意識よりもさらに深い領域に、人類全体に共有されているような、普遍的な無意識の領域である集合的無意識と呼ばれる心の領域が存在するとしたのです。

これは、今となっては、多くの人が知っている概念です。

また、彼は、自らが見た夢を解析することによって、自分が自分だと思っている自我と、その奥に隠れている真我といわれるものの存在に気付きます。

そして、真我の自分で生きることが重要だと気づきその、自分で生きるという決意をしたのがユングなのです。

彼は、「私たちの究極の目標は、自我が自己(真我)になることである」と言っているのです。

これは、私が今、皆さんにお伝えしていることにも通じます。

本来の自分つまり真我で生きることは非常に重要なことなのです。

それは、私たち人間誰しもが持つ願いの一つなのです。

 

集合的無意識、シンクロニシティとの関係

ユングは、集合的無意識の研究を進める中でそこにたどり着いた訳ですが、人生の中には、意味のある偶然というのがあります。

それが、いわゆるシンクロニシティと呼ばれるものです。

シンクロニシティと言えばAさんのことを考えていたらAさんからメールが来た、だとか。

Bさんのことをたまたま思い出していたら同じ電車に乗っていたなど。

ということです。

皆さんも、そういったことを経験したことがあるはずです。

共時性つまりシンクロニシティというものによって、個々の意識が、実は根本では繋がっているという集合的無意識の表れだと認識できるのです。

こうやって見てくるとユングの提唱した、集合的無意識であるとかシンクロニシティと言ったことは、現代を生きる私たちにも当たり前のように定着しています。

相手がどのように思っているのか周囲がどのように感じているかを知ることができれば、それによって自分の行動を変えることができます。

もちろん、人の心は単純なものではありません。思ったようにならないことばかりです。

心理学を学ぶことによって対人関係をスムーズに築くことが可能になってきますし、自分のことも理解しやすくなるのです。

 

タイプ論

そして、ユングの提唱した心理学の代表的な理論に「集合的無意識」のほかに「タイプ論」というのがあります。

世の中には、内向的な人と外向的な人がいます。

ユングは、人間を大きく、「内向」と「外向」の2つのタイプに分類しました。

何らかの心的エネルギーを発するときに、それが自分自身という内側に向きやすい(内向的)か、他者という外側に向きやすい(外向的)か、という違いです。

外向に分類される人は社交的ですが、世の中の流行に流されやすい傾向があります。

一方、内向に分類される人は、我慢強さを持ちますが、気分に左右される傾向があります。

さらにユングは、人間の心のパターンを4つに分類しました。

「思考」、「感情」、「感覚」、「直感」の4つです。

人は、2×4=8パターンのいずれかに分類される、と考えたのです。

これを「タイプ論」と言います。

このタイプ論は現代カウンセリングで頻繁に用いられているのです。

自分がどのタイプの傾向が強いかを知り、自分の優れた部分や弱い部分を認識することが自分というものを知ることに繋がるのです。

それぞれの心理学者の研究によって人間の心の仕組みが徐々に解明されていきそれが、現代にも引き継がれているのです。

自分の心を知り、人の心を知ることは、生きてくうえで最も重要なスキルの一つなのです。

人は、何かしらで悩むものです。

悩むからこそ人間だとも言えるかもしれません。

しかし、悩み続けることはとても辛いことです。

その悩みの解決の糸口を探すために心理学というものが研究されてきたのです。

カウンセラーという職業の人はその悩みの根本を探る人かもしれません。

しかし、本当は悩んでいる本人にしか答えはないはずです。

自分自身を知るためには様々な勉強や探求が必要なのです。

 

コンプレックスとは?

ユングは、集合的無意識の研究を進める中でそこにたどり着いた訳ですが、人生の中には、意味のある偶然というのがあります。

それが、いわゆるシンクロニシティと呼ばれるものです。

シンクロニシティと言えばAさんのことを考えていたらAさんからメールが来た、だとか。

Bさんのことをたまたま思い出していたら同じ電車に乗っていたなど。

ということです。

皆さんも、そういったことを経験したことがあるはずです。

共時性つまりシンクロニシティというものによって、個々の意識が、実は根本では繋がっているという集合的無意識の表れだと認識できるのです。

こうやって見てくるとユングの提唱した、集合的無意識であるとかシンクロニシティと言ったことは、現代を生きる私たちにも当たり前のように定着しています。

相手がどのように思っているのか周囲がどのように感じているかを知ることができれば、それによって自分の行動を変えることができます。

もちろん、人の心は単純なものではありません。思ったようにならないことばかりです。

心理学を学ぶことによって対人関係をスムーズに築くことが可能になってきますし、自分のことも理解しやすくなるのです。

 

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